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『怪奇!人面魚の逆襲』企画書
あらすじ
20XX年。マッドサイエンティスト“F”は人間と深海魚のDNAを掛け合わせ、海中で生活可能な半人半魚の奇怪な生物“PX-1”を創りだす。
ある日、PX-1はFの海底秘密研究所から脱走し、とある海岸に流れ着く。
意識を失いぐったりしたPX-1を、偶然近くを通りかかった記憶喪失の無職の青年ゴローが発見し、あまりの気色悪さのためゴローがPX-1の頭部を石でかち割ろうとした瞬間、目覚めたPX-1はゴローの腕を喰いちぎり、逃走する。
場面は変わり、夜の閑静な老人ホーム。
突然窓ガラスを突き破って出現するPX-1、手当たり次第に老人たちを捕食していく。
暗闇の中、第二形態に成長するPX-1。
翌朝、老人ホームのスタッフが惨殺された老人たちの死体を発見し、警察に通報する。
警察は、熊などの猛獣による被害だと発表するが、殺害現場に残っていた粘液からは人間のDNAと深海魚のDNAの両方が発見される。
(中略)
老人ホーム惨殺事件があった日に、「魚の化け物に腕を喰われた」などのうわ言を言って病院に来た無職青年がいたことを、刑事がつきとめる。
その病院に行ってみると、確かに片腕に包帯を巻いた男がいる。
刑事は、男にいろいろと質問するが、最後にふと気になってこんなことを訊く。
「…君、聞いた話では魚に腕を喰いちぎられたそうだが…、しかし、私の見るところ君の腕は包帯は巻かれているものの、ちゃんと存在しているように見えるのだが…」
男は不気味な笑いを浮かべ、するすると包帯を取りはじめる。
包帯の下にはなんと、鱗にびっしりと覆われた再生途中の腕があった。
悲鳴を上げ、逃げ出す刑事。
(中略)
そのころ、マッドサイエンティストFは脱走したPX-1を捕獲するために奇怪な潜水服のような姿で上陸し、漁村の人々を驚かせる。
PX-1の体内に埋め込まれた発信機からの信号を頼りに、崖の上の廃工場までやってくるF。
暗い廃工場の中では体長5mにまで成長したPX-1が眠っている。
「流石は我が娘、素晴らしい成長速度だPX-1。お前のクローンを大量に造れば人類殲滅など造作もないこと…。全世界は再び我々ムー帝国人の領土となるだろう!」
(中略)
漁村を襲う20mの巨大生物と化したPX-1。
自衛隊が出動し応戦するも、まったく歯が立たない。
PX-1は、村の中心にある幼稚園を目指し、途中にあるものすべてを破壊しながら進む。
老科学者が発明した「アポトーシス誘発剤」をPX-1に撃ち込むが、さらなる凶暴化を招いてしまう。
今まさに、PX-1の巨大な鋭いツメが幼稚園児に延びようとしたそのとき、
「そこまでだ、ブリュンヒルデ!」
という声とともに姿を現したのは、半魚人化したゴローだった。
ゴローを見てPX-1の動きが止まる。
「もうこんなことはやめてくれ! 我が妹よ!」
その刹那、PX-1の中の人間の心が復活し、パリーンと巨体が砕けて鱗が雪のように舞い、その中から美少女が姿を現す。
「オ・ニ・イ・チャ…」
しかし、Fによって心臓を撃ち抜かれるPX-1。
兄の腕の中で息絶えるPX-1。
「なぜ殺したんだ、父さん!」とゴロー。
「私が今まで本当に帝国のために研究を続けてきたと思うか! この世界を見ろ、人間は世界を破壊してしまった。このままでは温暖化で世界の大半が海になるのだ。その来るべき世界のために、人間が魚として暮らせる方法を探しつづけてきたのだ!」
「でもこのやりかたは間違ってる! 俺のこの体を見ろ!」
「体だけでなく、心も魚になってしまえば、一切の苦悩は無くなる。そうだろ?」
「俺は魚になんかなりたくない! 俺は人間だァーッ!」
ゴローは怒り狂い、父親であるFを惨殺し、さらには怒りの力によって津波を引き起こし、漁村を破壊し水没させてしまう。
ゴローは涙を流しながら妹の遺体を両腕に抱いて、海の中に消えていくのだった…
(終わり)
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